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概要

広報はくば12月号

17お問合せ 白馬高校支援係 電話:85-558511月17日(金曜日)に、社会活動家・法政大学教授の湯浅誠さんを白馬高校体育館にお招きし、「私たちはこうして生きてきた」と題してご講演いただきました。講師には湯浅さんのほかに湯浅さんの教え子である法政大学3年菊池豪さん、お茶の水女子大学2年野原咲子さん、早稲田大学卒の原口道尭さんにもご講演いただきました。当日来場した白馬高校生徒やその保護者、一般参加者など約250名に次のことを語っていただきました。【湯浅さん】・ 湯浅さんのお兄さんが筋ジストロフィーという病を患っていて、日々の生活の中で障がいを持った人が人目を避けて暮らさなければならない社会に疑問を持ったこと・ 車いすに乗ったお兄さんと近所の子供達で草野球をするには工夫が必要だったが、そこにいる全員が幸せになるためにルールを変えることは、実はとても大事なことで、湯浅さんの後々の活動に大きな影響を与えたということ・ 社会活動として大きなきっかけとなったのは、学生時代に東京の渋谷でホームレス支援活動を行ったことで、今まで湯浅さん自身は関心がなくホームレスはいないと思っていたが、支援を行うようになって改めて人間は興味・関心のあるものしか見ていないのだと気付いたこと【菊池さん】・ バスケットボールやアメリカンフットボール等のスポーツに打込んで大学まで進学し、勉学や就職にはあまり真剣になれなかったが、大学のある講義で農業体験のことを聞き、心を打たれ1年間休学して鹿児島県などで農業体験を行い生命や作物の尊さを身をもって学んだこと【野原さん】高校時代にドイツへ留学し、ヨーロッパにおける幼児教育の重要性を学び、日本でもその価値を高めたいと思った。最近は北欧フィンランドで幼児教育における空間や環境づくりを目指したいと考えるようになれたのは、目標に向かってその時その時を一生懸命打ち込んできたからということ【原口さん】高校時代までアメリカンフットボールに打ち込み、比較的裕福な学校・家庭環境だったので、それまでハンディのある人の生活には興味がなかったが、仲が良く成績も優秀だった友人が病気を理由に高校を退学したことで、現代社会を見つめ直したことまた、講演会冒頭では日本全国の貧困問題に直面する高校生の生の声を映像で観て、全国では16・3%もの子供が貧困状態であるということを知り、生徒たちは日頃の当たり前の生活に対する親への感謝の気持ちを再確認しました。湯浅さんは最後に、「どんな境遇の人でもそれぞれチャンスを生かせる世の中・日本社会にしていきたい」と意気込みを語っていただき、「今日一緒に講演した3人の講師のように若い世代の人が貧困問題に携わってくれることは、日本社会にとても有意義なことで、白馬高校生徒の中からもそういった人材が出てくれればうれしい」とメッセージをいただきました。今回の講演会で白馬高校生として、または、ひとりの人間として、貧困問題に困っている人へどのようなことができるかと質問する生徒もおり、多くの気付きや学び、社会問題への関心を持つことができました。ご講演いただいた湯浅誠さん、菊池豪さん、野原咲子さん、原口道尭さん、そしてご来場いただいた皆様、ありがとうございました。白馬高校グローバル講演会「私たちはこうして生きてきた」湯浅誠さん