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概要

広報はくば2月号

【W杯個人第13 戦(1日目)】 渡部暁斗選手は前半のジャンプでK点を大きく超える130.5メートルの大ジャンプを飛び、136.4点のトップで折り返し、後半のクロスカントリーでは、W杯総合2位のヤン・シュミット選手(ノルウェー)との差1分8秒をつけスタートし終始首位を独走、2位と1分12秒6と、大きく差を広げてゴール、前半のジャンプで首位に立ち、後半のクロスカントリーで逃げ切るという暁斗選手の必勝パターンで快勝しました。 暁斗選手は、この勝利でW杯通算14勝、4連勝を達成。1シーズン勝利数で自身最多の5勝を記録し、平昌五輪やW杯総合優勝に向けて弾みを付ける結果となりました。 地元白馬村での開催ということもあり、大歓声を受けての優勝に「いつも(海外での試合)では聞こえてこない日本語での声援があり、楽しく走れた。」と笑顔で語り、クロスカントリーのゴールでは、右手の人差し指を掲げ、観客の声援に応えてくれました。【W杯個人第14戦(2日目)】 前日に優勝を収めた渡部暁斗選手は、前半のジャンプで条件に恵まれず8位、トップとは1分17 秒差で後半のクロスカントリーをスタート。素晴らしい追い上げを見せ、W杯総合第2位で前日準優勝のヤン選手と共に2位集団を牽引しました。 ラスト1周では、ヤン・シュミット選手が猛烈なスパートを仕掛け首位に躍り出ると、会場からは世界レベルのレース展開に驚きと、大きな歓声があがりました。 ラスト100メートル付近の直線では、ポルチク選手(チェコ)との激しいデットヒートを演じ、右足を突き出して倒れ込む形でゴール。写真判定が行われ、0.1秒という僅差で3位、W杯6戦連続の表彰台を決めました。 試合後のインタビューでは、ラストのデットヒートで勝った要因について、「プライドの差だけ」と語り、世界で戦う姿と決意を見せてくれました。[渡部暁斗選手勝利者インタビューより]※一部抜粋~最高の形で五輪へ~ 暁斗:今日(W杯個人、第14戦)で勝てなかったのは、ある意味最高の形だったと思う。五輪でも今回の様なことが起こる可能性はある、気持ちが引き締まった。良いジャンプから逃げる展開やジャンプで失敗して追い上げる展開もあった。いろんなレース展開を最終確認でき、頭を切り替えて五輪に臨むことができる。勝ちたかったが、良い結果だった。 自分は、実力以上の結果を出せたり、奇跡を起こせたりする様な人間ではないと思っている。今年は何勝もして、イエロービブ(W杯総合首位)も着ている。1位になってもおかしくないと思える。金メダルにふさわしい選手になったと言える。~五輪・地元開催のプレッシャー~ 暁斗:平昌五輪や今回の白馬大会では、特にプレッシャーは感じていない。自分はまだ若く、今回の大会や五輪で勝たなくても人生が終わるわけではない。 五輪に向けてモチベーションの上がってくる選手と下がってくる選手と様々いる。五輪に向けて疲れてしまう選手もいると思うが、自分は3月末まで集中力を持っていきたい。むしろ五輪の後もあるぞというくらいの気持ちでがんばりたい。 今まで一度も守りに入ったことはないし、守ろうと思ったこともない。これからもずっと攻めていく。 渡部 善斗(わたべ  よしと)1991年10月4日(26歳)所属:北野建設小学3年生からスキージャンプを始める。白馬高校を卒業し、早稲田大学に入学。2013年の世界選手権団体戦4で位、直後のワールドカップオスロ大会個人戦で3位。自身初となる表彰台に上り、萩原兄弟以来となる兄弟でのW 杯表彰台獲得。ソチ五輪ではノーマルヒル15位、ラージヒル35位、団体戦5位。渡部 暁斗(わたべ  あきと)1988年5月26日(29歳)所属:北野建設白馬高校在学中にトリノ五輪に出場。2009年の世界選手権(チェコ)団体戦で日本14年ぶりの金メダルを獲得に貢献。2010年バンクーバー五輪で個人9位2011-2012ではW 杯個人総合2位。ソチ五輪で個人戦ノーマルヒルで銀メダル獲得。20年ぶり2人目となるノルディック複合個人でのメダルを獲得。3