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概要

広報はくば3月号

3館報はくば Vol.502本種はオオヤマザクラの変種ですが、花色が濃紅色で花弁が普通種の1.5倍あります。昭和51年の冬、この桜を用材として買いたいと求められた故矢口儀重氏は、花の見事さに思いとどまり残りました。このことから「儀重桜」とも呼ばれています。昭和52年5月京都大学でヤマザクラの個体変異を研究されていた渡辺光太郎先生の調査により発掘され注目されました。昭和52年10月に村の天然記念物に指定され保護されてきました。この木の実生や接ぎ木は堀田地区をはじめ村内各地、大町市に植樹されていますが、同様な花弁にはなっていません。桜守の草間勉先生(大町市在住)によれば、土目や気象条件などで変異となっているそうです。平成28年と今年の風雪のため大きな枝が倒木し、保護保全につとめていますが、現在は左写真のとおり小さな枝が本幹から伸びているのみになっています。・嶺方堀田の儀重桜(オオヤマザクラ)残った儀重桜 堀田のオオヤマザクラ大出吊り橋 公園新田の伝行山徹然桜四十九院コブシと菜の花田頭のシダレザクラその他村内には指定されていませんが、桜の名所として、大出公園や新田伝行山の徹然桜など人の手を入れながら自然保護や景観保全しているところがあります。また、1998長野冬季オリンピック開催前に植樹したオオヤマザクラが、村内各所の道路沿いやオリンピック施設で残雪の白馬三山をバックにした新緑の中で淡い紅色をつけ、その眺望が人々の心を癒してくれます。新型コロナウイルス感染拡大防止に配慮、注意しながら、春の花々をゆっくり眺め、楽しんでみましょう。