令和7年白馬村におけるナラ枯れ被害対策について

1.経緯

白馬村のナラ枯れは、平成21年頃に発生し、平成27年頃に一旦終息しました。その後、令和2年頃から岩岳地区を中心に再発生し、どんぐり区、和田野区、八方区、みそら野区、神城地区の一部で確認されています。この間、専門家や関係者との対策会議を開催のうえ、対策を講じてきましたが、令和7年現在、終息には至っていません。
以前は、一定のエリアで概ね5年程度で終息していましたが、最近は猛暑の影響ためか、以前とは異なる状況になっていると推測されます。

ナラ枯れとは

ナラ枯れは、江戸時代からある日本古来の森林病害虫です。カシノナガキクイムシが媒介するナラ菌により、ナラ類が集団的に枯損する。ミズナラ、コナラのほか、クヌギ、クリ、カシワ等の広葉樹が被害対象となります。

2.令和7年の状況

今年は春の残雪が多く、4月から6月頃は気温もそれほど上昇せず、昨年と比較し、ナラ枯れは目立たなくなり、一旦終息を迎えたように思われました。
7月は全国的に猛暑となり、白馬村でも暑い日が続きました。特に7月後半は、“熱中症警戒アラート発令”や“暑さ指数”が厳重警戒レベルになる日もありました。このような状況下、7月の最終週に、岩岳地区、どんぐり区の山林や宅地周辺、八方地区の公共施設“ふれあいの杜”付近で、新たなナラ枯れが目立つようになりました。
夏休みを迎え、“ふれあいの杜”周辺は、利用者も多くなってきたので、安全確保のために8月2日から5日に掛け、特に危険と思われるミズナラの伐倒くん蒸処理を行いました。処理期間中、なるべく木を残してほしいとのご意見もありましたので、一部のミズナラは樹幹注入処理を行いました。

250805ナラ枯れ伐採ふれあいの杜
250804ナラ枯れ伐ふれあいの杜

宅地内や山林内の木は個人財産となりますので、令和7年度に創設した“支障木伐採・森林病害虫防除事業補助金”を活用し、処理をお願いします(予算には限りがありますので、農政課までお問合せ願います)。

3.ナラ枯れ材の利活用

白馬村では、ナラ枯れ材の有効利用のために、薪としての活用のほか、加工品としてベンチやペン立て等を作成し、役場等の公共施設に設置しています。また、7月30日に開催した“大北地区みどりの少年団交流集会”において、小学生150名にマウスパッドを寄贈しました。
8月1日には、白馬岩岳マウンテンリゾート様からスキー場内のナラ枯れ被害木を再利用したベンチを村に寄贈いただき、役場住民課に設置しました。

250809ナラ枯れペン立て
250809ナラ枯れベンチ1
250809ナラ枯れベンチ2

今後も白馬産の木材を使用した製品を作成してまいります。将来的には民間事業者と連携し、ふるさと納税の返礼品となるよう調整を進めています。
“こんな製品があったらいいな”等のアイデアがあったら、農政課までお願いします。

この記事に関するお問い合わせ先

農政課 林務係

〒399-9393
長野県北安曇郡白馬村大字北城7025
電話番号:0261-85-0766 ファックス:0261-72-7001


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更新日:2025年08月12日