熊突き槍・カモシカ皮製沓・馬の尻毛製猟師帽子
区分
民俗資料
指定年月日
昭和60年1月24日
場所
白馬村大字北城 歴史民俗資料館
以下の3点は、明治末期に白馬岳の高山にカモシカ及び熊を捕りに行った猟師が用いたもので、民俗的に貴重なものです。
熊突き槍
主として冬眠中の穴熊を穴から追い出して入口で構えて突いた槍です。
現在のような優れた鉄砲がなかったため、この手法がとられていました。
冬の4か月間、全く収入の道が閉ざされていた時代、熊やカモシカを捕らえて毛皮や胆のうを売って生活の足にしていました。
熊(ツキノワグマ)を1頭捕らえると、5人家族が1か月暮らせる現金収入になったようです。
カモシカ皮製沓
冬期間の狩猟用として履くもので、カモシカ1頭から1足が作れます。
これを履くことができるのは、猟師仲間の頭だけでした。
水に濡れても暖かく、大変具合の良いものでした。
使わない時は毛の部分を裏返して干しておき、使う時にはぬるま湯に浸し、皮を柔らかくしてひっくり返して履いたといわれています。
馬の尻毛製猟師帽子
厳冬期の猟に防寒用として、また雪目予防として用いましたが、馬の尻毛は軽く、雪が附着せず水の切れも良く暖かであったといわれています。

熊突き槍

カモシカ皮製沓

馬の尻毛製猟師帽子
更新日:2021年03月16日