杓子沢氷河
杓子沢氷河は、杓子岳頂上から南東斜面の谷(高度1,970~2,355m)に位置し、白馬駅前や市街地からも目視が可能な「街から見える氷河」です。
2020年度からに白馬村、新潟大学、白馬山案内人組合、山とスキーの総合資料館等と共に氷河の可能性の高い杓子沢雪渓、不帰沢雪渓、白馬沢雪渓の調査を実施しました。
調査結果を記載した学術論文が海外の「Fronters of Earth Sciences」に2025年1月6日に受理され、杓子沢雪渓が氷河であることが学術的に確認されました。

調査方法
- セスナ空撮による質量収支観測
- 地中レーダー測定による氷厚観測
- GNSS測量機による流動観測
調査結果
最大氷厚:約43m
平均表面勾配:29.2m
長さ:690m
調査期間(29日間)における観測地点の中での最大流動値:約26cm
上記流動箇所の最大速度(推定):約3.63m/年
流動量と氷厚との比例関係を確認
更新日:2025年02月14日