村長ブログ（令和4年11月11日）

先月29日から6日間、長野県阿部知事はじめ、山ノ内町、野沢温泉村の町村長の皆様方とオーストラリアにトップセールスに行って参りました。

私自身3年ぶりのオーストラリア訪問です。
 

初日と最終日は飛行機を含む移動でしたので、実質4日間の活動でした。

シドニー空港に朝到着し、到着日は日曜日のため政府機関や観光関連企業のオフィスはお休みでしたので、長野県が進める「信州ワインバレー構想」の視察のため、空港から直接ハンター・バレーに向かいました。

ハンター・バレーはオーストラリアの4大ワイナリーの一つとも言われ、私はメルボルン近郊とパース南部の2つは行った事がありましたが、ハンター・バレーは初めてでしたので大変新鮮でした。

オーストラリア最古のワインの名産地で、100以上のワイナリーやセラードアが点在しています。

昼食を兼ねたテイスティングや、貯蔵室、ぶどう畑の視察をし、ソムリエやセラーからワインの品種や味、ワイナリーの歴史、ビジネスについての説明を受け、長野県でも取り入れた方が良いコンテンツやワインバレーとして必要なノウハウを多く学ぶことが出来ました。

夕方には県内の訪問団の多くがシドニーに到着し、これまで観光分野でご一緒して来た方も多く、明日以降の打ち合わせをしながら、チーム長野の団結を深めました。

翌日は、在シドニー日本総領事館を訪れ、徳田総領事らと対談し、午後はJETROシドニー事務所の高原所長を訪ねました。

オーストラリアの現状を政治・社会・経済・観光・環境等の各分野からレクチャー頂き、オーストラリア経験の多い私でも非常に役立つトピックが多く、参考になりました。

また、訪日観光についての現状と課題を、オーストラリアの現地側からの視点で共有頂き、引き続き取り組むべき事項や更に力を入れるべき事案が明確になりました。

11月1日は、クレア(自治体国際化協会)を訪ねて平木所長と対談した後、シドニー近郊の環境への取り組みの先進地の視察を中心に行いました。

クレアでは、姉妹都市交流や学習旅行の取り組み推進なども議論され、今後の長野県とオーストラリアの更なる親密な関係構築が期待できそうです。

環境先進土地再生地区であるグリーンスクエアタウンセンターを訪問し、既存の建物を活かした環境配慮型まちづくりを学びました。

長野県としても白馬村としてもゼロカーボンを推進しておりますので、施策へ反映できる部分も多くあり勉強になりました。

特に図書館については、日本では様々な事例をこれまでも見聞きして参りましたが、今までと違う視点での環境配慮をオーストラリアの事例で学べたのは有り難かったです。
 

午後は、ニューサウスウェールズ州政府のエネルギー・気候変動局を訪ね、双方の取り組みのプレゼンはじめ、活発な意見交換がなされました。

特にE Vの普及の取り組みについての議論が多く交わされ、白馬村としてもエコカーやEV充電スタンドの普及に向けて積極的に取り組んでいますので、共通する課題やその解決に向けた事例を数多く議論でき、有意義な時間となりました。

オーストラリア現地サイドの出席者で、国際マーケット担当の方が、私の知り合いだったことは、本当に驚きでした。

ちょうど10年前に国際アワードを受賞した際に、白馬まで来て取材してくださった当時のジャパンタイムズの記者で、その後も少しの間やり取りがあり。

まさか母国に戻っていて政府の役職に就いているとは思いもよらず、嬉しい再会でした。

同日は、オーストラリア政府観光局も訪れ、エグゼクティブGMらと観光誘客の取り組みついて意見交換を行いました。

オーストラリア人に人気の観光地である長野県が積極的に豪州に訪問しに来たことを大変喜んで頂け、また現状の課題につきオーストラリア側からのご意見も伺え、非常に貴重な時間となりました。

受け入れる長野県側としても、県内の各エリア同士で情報共有できる機会にもなり、有り難く感じました。

最終日の11月2日は、昼間はJNTO(日本政府観光局)と大手旅行会社を周りました。

JNTOシドニー事務所には、就任以前からもプロモーションでは非常にお世話になっていましたので、こうした形でお会い出来、非常に嬉しかったです。

旅行会社は日本旅行オーストラリアとJTBオーストラリアを訪問し、P R活動と水際対策緩和後の今必要な今後の展開につき、業者側の視点から的確なアドバイスを頂き、ここでも教育旅行についての議論が出来、今後の誘客に繋がる良い機会となりました。

また、ニューサウスウェールズ州の政府観光局も訪ね、昨日同様に長野県団のオーストラリアの訪問を非常に歓迎頂き、多くの現地ならではの情報を頂戴することが出来ました。

相手方の次長さんが10年前に白馬にスキーにお越しになったことがあるとのことで、今後の白馬に必要なものについてのオーストラリア人目線での的確なアドバイスも頂け、有り難かったです。

最終日の夕方からは、今回の目玉の一つでもある「豪州からの誘客に向けた観光セミナー」をラディソン ブル プラザホテルで、日本のスノーリゾートへ送客している現地エージェントやメディア関係者、エキスポ主催者などをお呼びし、盛大に開催致しました。

豪州で毎年開催されるSnow Travel Expoの主催者や、長野オリンピックの女子スラロームで銅メダルを獲得したオーストラリア下院議員のザリさんも参加され、非常に賑やかで笑顔溢れるセールスセミナーとなりました。
 

冒頭の知事の長野県のPRの後、各リゾートごとのプレゼンとなり、私は白馬のプレゼンの最初に村長として英語でスピーチさせて頂きました。

一応私も英語はある程度話せますので、通訳や台本なしでユーモアも交えてお話させて頂きましたが、非常に良い反応を頂けて嬉しかったです。

白馬のプレゼンも、要点をしっかり伝えられて笑いもあり、大変良かったと感じております。

大きな手応えを感じると共に、今後のリアルな課題を現地サイドではっきりと認識することの出来た、大変有意義なオーストラリア訪問となりました。

アレンジ頂いた皆様、ご一緒して頂いた皆様、お誘い下さった阿部知事、そして貴重な機会を下さった皆様に心より感謝申し上げます。