村長ブログ(令和7年12月26日)

景色12月
議場

年の瀬を迎えました。
この一年間の皆様の村政運営への多大なるご理解とご尽力に、心より感謝申し上げます。



12月は、議会定例会が8日に開会し、11日間にわたり開催されました。

開会挨拶や一般質問の答弁の中で、来年度の予算編成につき、ご説明させていただきました。
令和8年度からスタートする第6次総合計画基本構想及び前期基本計画に位置付ける施策を着実に推進することに加え、公約を実現するために、重点的かつ積極的に取り組む事業として、5つの重点施策を掲げました。

1.農林業の振興と有害鳥獣対策の強化
安定的な農林業経営が行われるよう良好な生産環境を確保するとともに、野生鳥獣の生息域の分離や生息頭数の適正化を図る。

(1) 米をめぐる課題などに対し、営農者の支援や農業を取り巻く環境整備を通じ、村として出来る対策を講じる。
(2) 熊や猿などの被害から、住民や観光客、農作物を守るため、緩衝帯整備や電気柵整備、捕獲のための支援及び体制強化を図る。
(3) 林業の担い手確保や木材の活用支援により、林業振興を推進する。

2.児童福祉・高齢者福祉の充実
子ども・子育て支援環境の整備と、高齢者の社会参加促進のため、地域包括ケアを強化するとともに、ユニバーサルデザインのまちづくりを推進する。

(1) 新たに建設する子育て支援施設を、子育て世代のニーズに合った魅力あるものとし、地域の支え合い・交流の拠点、多世代の居場所となるよう早期に整備する。
(2) 国が実施する給食費無償化の動向を踏まえつつ、村としての支援を継続する。
(3) 部活動の地域移行に伴うスポーツ活動やアスリート育成の支援、大会やイベントの開催を通じたスポーツ振興や健康増進・介護予防、交流の機会創出を推進する。
(4) 少子高齢社会においても地域医療や介護体制が維持できるよう環境整備を支援する。
(5) 地域福祉を推進するため、教師や保育士、医師、看護師、介護士、公務員などエッセンシャルワーカーの人材確保並びに待遇向上に取り組む。

3.移住・定住施策の推進とコミュニティの活性化
コミュニティ組織を向上することにより、魅力とにぎわいを創出する取組を本格化する。

(1) 移住・定住者の増加に向けて、空き家バンクの継続活用のほか、村有地等の活用や民間事業者との連携による住宅整備、住宅サポート費等の制度創設など多面的に住宅政策を推進する。
(2) ファンコミュニティ等により関係人口の活躍機会を創出するとともに、地域通貨のポイントを活用し、地域活動への参加機会や参加者の増加を図る。
(3) 地価・家賃高騰による過度な住民負担を軽減するために出来うる施策を更に研究し、実現を目指す。

4.防災減災の村づくりと気候変動対策
あらゆる自然災害から住民の生命と財産を守る災害に強いまちづくりを進める。

(1) 気候変動による線状降水帯の発生や大雪に備えた強固なインフラを、国や県と連携し引き続き整備する。
(2) 地域防災体制の強化と消防団員の良好な活動環境の整備及び団員確保の支援をする。
(3) 気候変動に対するアクションとして、ゼロカーボンロードマップに掲げた脱炭素の取組や生物多様性の回復に向けた取組を推進する。

5.持続性ある観光地域づくりの促進
環境的持続可能性・社会的持続可能性・経済的持続可能性を意識した観光地域づくりを推進する。

(1) 域内経済循環を促進するため、地域通貨の利用促進や地産地消の推進等に取り組む。加えて、事業承継に対する取組を支援する。
(2) 宿泊税を有効活用し、住民も来訪者もより快適に滞在できる地域づくりに取り組み、リピーター確保や質の高い観光地を目指す。
(3) 事業者と協力し、長期目線で顧客満足を満たすことのできるサービス内容や価格設定を促すとともに、地域住民へも配慮したビジネスモデルを構築する。

事業の取捨選択や民間・関係団体との役割分担等を含めた歳出構造改革の取組を強力かつ着実に進め、限りある財源や人的資源を効果的に配分するとともに、国の交付金等の活用、企業版を含めたふるさと納税やガバメントクラウドファンディング、事業の効率化や民間資金の活用等も視野に入れた公民連携、新しい発想による収入源の獲得など、積極的な財源確保に取り組むとともに、限られた財源を効率的かつ効果的に配分して、最大の効果を上げるよう、これらの事業を全庁体制で推進する考えです。

 

 

マナー条例日本語
マナー条例英語

また12月定例会では、「白馬村マナー条例」の全部改正案を提出し、「白馬村快適な環境づくり条例」と共に、お認めをいただきました。

白馬村マナー条例の制定につきましては、条例案策定の過程において、住民の皆様から多岐にわたるご意見を頂戴した上で議会に提出し、議員の皆様とも闊達な議論を重ねていただいた結果、ご承認を賜りましたことに、改めて深く感謝申し上げます。

一部の報道等では、迷惑行為や罰則規定ばかりが注目されがちですが、その根幹となります基本理念、すなわち、「関係する全ての人々が、他人を思いやり、誰もが快適で安心して過ごせる観光地を目指すこと」、「村、村民及び事業者が相互に協力し、将来にわたり住み続けたい村、次の世代に誇りを持って引き継ぐことのできる村づくりを進め、観光客の著しい増加により、地域住民や自然環境に負の影響が生じる課題に立ち向かうこと」、「本村を訪れる皆様には、滞在を楽しんでいただくとともに、地域の自然、文化、生活環境を尊重し、社会の一員としての自覚を持ってモラル向上とマナー遵守に努めていただくこと」こそが、私どもがこの条例に託した思いであり、まさに「あたたかい心を育て 明日をつくる喜びをわかちましょう」や「白馬の土と人を愛し 来訪者をあたたかく迎えましょう」等を掲げた「村民憲章」に通ずる精神であると考えております。

既に冬季シーズンに入っており、速やかに周知・啓発活動に取り組んでおりますので、関係する皆様への周知にご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

年末のパトロール・啓発の活動
オーストラリア大使館

19日には、毎年恒例となりました年末のパトロール・啓発の活動において、警察や観光関連団体、地区の代表の皆様と共に、夜に営業している飲食店を中心に、マナー条例等の内容や警察からのお願い事項のチラシなどを配りながら説明し、遵守と啓発協力のお願いをして周りました。

また23日には、オーストラリア大使館へ伺い、新たなマナー条例について、冬季に多くのオーストラリアからのお客様や労働者が白馬村にお越しになることから、参事官や領事と面談し詳細をお伝えしました。

チラシも分かりやすく理解しやすいというお言葉を頂戴し、大使館としても積極的に周知にご協力いただける旨をお約束いただきました。

 

 

法務省 三谷法務副大臣と面談
法務省 三谷法務副大臣と面談

同日は、法務省にも伺い、三谷法務副大臣と面談し、住民課窓口で行う外国人転入出者の手続につき、これまでも負担となっている情報入力について、入管情報との連携がスムーズに出来るよう要望をいたしました。

この件については、これまでもデジタル庁を通じて要望して来ておりましたが、この度、三谷英弘衆議院議員が法務副大臣となられ、詳しくお話しを聞いていただける機会をいただき、入管の担当も多く同席のもと、説明をさせていただきました。

白馬村では、本年9月にデジタル庁にも直接お越しいただき、アドバイスのもと白馬村側で出来る窓口効率化の対策は実施してきており、あとは入管情報との連携がスムーズに出来れば、効率が更に上がって職員負担も減り、窓口混雑も緩和が期待できるため、これまでも幾度となく要望して来ておりましたが、今回入管側から非常に建設的な回答を得ることが出来、嬉しく思いました。

また、白馬村マナー条例に関しても、内容や罰則等について検察との丁寧な協議を実施して来た経緯もあり、課題となっている多岐事項を他の法との整合性を図りながら盛り込んだ先進的なものとした旨をお伝えし、弁護士でもある三谷副大臣から評価いただきました。

引き続き、国や各国大使館とも連携し、各種課題解決に向け取り組んでまいります。

 

 

白馬北小学校の「小ジャンプ台」完成お披露目式
白馬北小学校の「小ジャンプ台」完成お披露目式

イベント関係では、20日に白馬北小学校の「小ジャンプ台」完成お披露目式に出席しました。

老朽化により使用出来なくなっていた小ジャンプ台を、昨年の4年生児童たちが何とか直して後輩たちに残したいと立ち上がり、「白馬北小学校ジャンプ台直し隊」を結成して一年掛けて資金を集め、この度見事に完成し、お披露目となりました。

スノーピークマルシェでの募金集めから始まり、村内各所に出向いて児童自らお客様や地域の方々に声を掛けてお願いしたり、農家でミニトマト収穫のお手伝いをしたり、野沢菜を畑で育てて漬物のやり方を教わってイベントで出品したり、クラウドファンディングを実施したりと、驚くほどの活動を実施して、当初はとても無理だろうと思われていた多額の資金を子ども達の力で集めました。

ジャンプ台の建築にあたっても、村内事業者さんや競技関係者が大変協力くださり、さらに外装は村内に住む絵画アーティストさん達がデザインしてくださって、本当に素敵な小ジャンプ台が出来上がりました。
また、白馬ゆかりのオリンピアンの皆さんも、積極的に応援してくださり、非常に多くの方たちの応援や想いの込もった温かみのあるジャンプ台となりました。

セレモニーの中で、児童たちから活動報告があり、協力してくださった多くの皆様や募金くださった村内の方々、国内外のお客様に感謝が述べられ、感動で胸がいっぱいになりました。
小ジャンプ台完成、誠におめでとうございます。

皆さんの頑張りに、心からの敬意を表し、お祝い申し上げますとともに、これからも皆さんが笑顔で伸び伸び育っていける村づくりを進めることを約束します。

保護者の皆様、ご協力くださいました全ての皆様、大変ありがとうございました。
 

 

はつゆきコンサート
クリスマスジャズライブ

音楽関係では、協和ウイング白馬で6日に開催された「はつゆきコンサート」と、20日に開催された「クリスマスジャズライブ」に伺い、今年も素敵な演奏や歌唱を聴いて、冬の訪れを感じる心温まる時間を過ごさせていただきました。

慌ただしい日々の中、美しい音楽に触れることの出来る時間は、自分にとって本当に心安らぐひとときで、このような機会を創っていただいている主催者の皆様や、演奏家の皆様に心より感謝申し上げるところです。

村としましても、引き続き本村の芸術振興に力を入れてまいりたく、皆様のご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。
 

 

白馬農場さんと農家の久保田健司さん
白馬農場さんと農家の久保田健司さん

村長室への訪問では、今月も嬉しいご報告が多くありました。

19日は、白馬のお米が今年も素晴らしい賞を受賞し、白馬農場さんと農家の久保田健司さんが、お越しくださいました。

白馬農場さんは、「米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」において4年連続5回目となる特別優秀賞受賞の快挙を達成しました。

また、家族で農業を営む久保田さんのコシヒカリは、「第22回お米日本一コンテストinしずおか」で金賞に輝き、後日賞状が届くとのことで、こちらも素晴らしい成績を収められました。

誠におめでとうございます。

農業に従事されております皆様の弛まぬご努力と、熱心な地域産業振興へのご尽力に、深く敬意を表し、感謝を申し上げます。

豊かな自然に育まれた白馬のお米。
夜は冷涼な気候で寒暖の差があり、美味しい米づくりに適した環境で、近年全国のコンテストや国際コンクールにおいて素晴らしい成績を数多く収めており、ふるさと納税の返礼品でも大変人気です。

 

 

ふるさと納税

年末は、「ふるさと納税」がピークの時期を迎えます。
白馬村では、美味しい「白馬産のお米」や柔らかくジューシーな「はくばの豚肉」などの特産品のほか、リフト券や宿泊券、オリジナルグッズなど、魅力的な返礼品を数多く取り揃えております。

ぜひ、白馬村への「ふるさと納税」をよろしくお願いいたします。

 

 

 

パワーリフティングの沖浦克治さん
パワーリフティングの沖浦克治さん

24日は、パワーリフティングの沖浦克治さんが、大会での活躍をご報告にお越しくださいました。

沖浦さんは、今月トルコのイスタンブールで開催された「2025年アジアマスターズクラシック・パワーリフティング選手権大会」へ出場し、59kg以下・ 70歳代の部で総合優勝を果たしました。
また、アジアパワーリフティング協会からベストリフターの選出を受け、日本人初の「殿堂入り」を果たしました。

今年80歳を迎えた沖浦さん。
不断の鍛錬と、いくつになっても身体づくりを続け国際大会で活躍される情熱に、心より敬意を表し、活躍をお祝い申し上げます。
誠におめでとうございます。

白馬村では、スポーツ選手の皆様の活躍を応援し、今後も健康増進やスポーツ振興に取り組んでまいります。

 

 

民生児童委員感謝状贈呈
民生児童委員感謝状贈呈

福祉関係では、25日に長年に渡り民生児童委員をお務めいただいた皆様に、厚生労働大臣や県知事からの感謝状をお渡しし、記念品を贈呈させていただきました。

地域住民の身近な相談役として、悩みごとや困りごとなどを住民に寄り添って応じ、行政や関係団体と繋ぐなど必要な援助を行い、社会福祉の増進に努めていただくとともに、地域の子どもたちが元気に安心して暮らせるように、見守りを続けていただきました。

長年にわたる地域へのご貢献とご労苦に厚く御礼申し上げます。
昨今は成り手不足などの課題も生じておりますが、そうした中において、重責を担っていただき、当地域の住民福祉向上のためご尽力いただきましたことに、深く敬意を表しますとともに、ご退任後もそれぞれのお立場で引き続きお力添えいただけますと幸いに存じます。
 

 

仕事納め式
ダルマの目入れ

26日は、今年の仕事納め。

職員に訓示を述べ、本年の献身的な職務に対する感謝を伝えるとともに、今後も更なる村民福祉向上に向けて、新たな取組にも積極的に挑戦していく意気込みを共有しました。

皆様には、この一年大変お世話になり、誠にありがとうございました。

来たる新年は午年。
白馬村にとっては、村政施行70周年もあり、特別な年になります。

白馬村にとって、そして皆様お一人お一人にとって、希望に溢れる素晴らしい年となりますことを祈念しております。
どうぞ良いお年をお迎えください。

この記事に関するお問い合わせ先

総務課 総務係

〒399-9393
長野県北安曇郡白馬村大字北城7025
電話番号:0261-72-7002 ファックス:0261-72-7001
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更新日:2025年12月26日