青鬼の棚田・青鬼堰

青鬼の棚田

集落の東側、小高い傾斜地には石垣により形成される小規模な棚田が広がっています。

大小様々な石で積み上げられた石垣は、幕末から明治期にかけて水田が開かれたときに出てきた野面石を使用したものと伝えられ、総延長は4kmを越え、高さ3mを超えるものもあります。

5月の田植え前には水を張った棚田に残雪の北アルプスが映り込み、美しい景観を望むことができます。

青鬼の棚田は、平成11年に「日本の棚田百選」に認定され、令和2年には棚田地域振興法の指定棚田地域に指定され、地元組織を中心とした保全活動が行われています。

棚田や石垣についても、先人の偉業を伝える貴重な財産であり、青鬼集落の景観を形成する大きな要素にもなっています。

棚田では古代米である紫米も栽培され、白馬村の特産品として道の駅等で販売しています。

*農地は私有地です。石垣や畦が崩れる可能性がありますので、撮影等のために立ち入らないでください。

青鬼堰

青鬼堰(あおにせぎ)は、水田から東北に約1,500m離れた地点と、さらに500mほど遡った地点に取水口を設け、2系統で引水しています。

青鬼上堰は万延・文久年間に4年の歳月をかけて完成された水路で、現在も使用され、祖先の偉業を現在に伝える貴重な存在です。

約290mにわたり急な岩盤をノミで削って水路を開削した箇所があるほか、一部は粘土で堰の底を突き固められています。

集落の東側の水田を潤し、青鬼神社の一段上を迂回するように流れ、集落の外れで沢に落とされています。

青鬼下堰は、青鬼上堰が完成した後、間もなく設けられたものと考えられ、青鬼上堰と平行して設けられており、東側農地の下半分の水田に給水しています。規模は青鬼上堰の水路幅が約50cm~100cmであるのに対し、青鬼下堰の幅は約30cm~50cm小規模ではあるものの、部分的には急な岩盤をくり抜いて造られた場所もあり、青鬼上堰とともに貴重な存在となっています。

青鬼上堰

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更新日:2023年05月08日