建造物(主屋・土蔵)の特徴
主屋
現存する主屋のうち14棟が茅葺屋根(現在は鉄板被覆)の建物で、平屋の建物と表側に中二階を造る建物があります。
主屋が等高線に沿って棟を連ねている点が青鬼集落の特色で、同じ形態の建築が規則的に建って並ぶ様子は、極めて特徴的で印象的な農村景観を形成しています。
主屋は、正面の軒をせがい造りとし、特に中二階の建物では屋根の正面をかぶと造りにして、二階の壁面を白壁と化粧貫の意匠で統一しています。
また、主屋の間取りは、部屋の並ぶ形式によって「三間づくり」、「四間づくり」と呼ばれ、太い柱が部屋境に2列あるいは3列に並んでいるのが特徴です。
青鬼集落に現存する建物の多くは江戸時代末期から近代に建てられたもので、最も古いとみられるものは19世紀前期に遡ると推定されています。

主屋(外観)

主屋(平面図・間取り図)
土蔵
附属建物のうち、土蔵は火災を考慮して居住部分から少し離れた場所に建てられているものが多くあり、こうした配置も青鬼集落の特色と言われています。
土蔵の屋根は板葺(現在は鉄板葺)の置屋根形式で、外回りに柱を立て、貫を5段ほど入れ、そこに藁を架けて雪囲いとすることが晩秋から冬季に見られた景観の特徴となっています。

土蔵(外観)

土蔵(立面図)
更新日:2023年05月08日