青鬼の石仏群
青鬼集落には二つの石仏群があります。
向麻石仏群
集落の入口にある向麻石仏群には、道祖神、庚申塔(享保10年、万延元年、昭和55年)、大日如来、馬頭観音など27基が並んでいます。
特に写真の道祖神は素朴な二人の神の立像であり、田んぼの畔の片隅に穏やかな微笑みをたたえています。男神が盃を、女神がふくべを持ち、気取ったところがなく、気品としみじみとした愛が漂う彫琢の素晴らしさは、作者も造立年も不明ですが腕前の良い石工の作品と思われます。

向麻石仏群
阿弥陀堂石仏群
千部塔(宝暦7年)、庚申塔(宝暦11年、寛政12年、大正9年)など28基が並んでいます。
阿弥陀堂は戦後に再建されたものですが、内陣は墨書から天明5年(1785年)のものとわかり、木鼻の形式に時代的な特色がよく示されています。
多くの地蔵様や菩薩像の造立年は不明ですが、福寿草の咲き乱れる墓地と隣り合わせ、民俗伝承も多くあり、民間信仰や庶民信仰の中で青鬼の里の民俗の歴史は深く多彩であると言えます。

阿弥陀堂石仏群
更新日:2023年05月08日