村長ブログ(令和7年1月31日)
1月後半は暖かい日もあり、継続的な大雪は少し落ち着きましたが、昨日、一昨日と再び大雪となり、ゲレンデは大変良いコンディションです。
16日は、初となる「白馬村副村長の公募」を実施することを発表しました。
日本が少子高齢社会を迎える中、白馬村として多くの住民が住み続けられる場所であるために、移住定住施策の推進や住民主体のまちづくりが大変重要となっています。
また住民が豊かに暮らしていけるための福祉施策を充実していくには、地方交付税交付金の算出に影響しない財源の確保が必須であり、そうした状況の中で、企業版ふるさと納税が延長になる方針が政府から出され、今後の大きな財源の一つとなると見込まれます。加えて、地方創生を推進する石破首相はこれまでのデジタル田園都市国家構想交付金を「新しい地方経済・生活環境創生交付金」と名前を変えて、当初予算ベースで交付金の倍増を掲げており、今後この「新しい地方経済・生活環境創生交付金(第2世代交付金)」の活用が財源確保の上で、自治体にとって非常に重要になってきます。
一方で、年収103万円の壁については、政府は引き上げるための調整をしていますが、それに伴い地方自治体への交付税は減額される可能性があるともされており、そうした観点からも新たな財源確保への取組を推進する必要があります。
こうした「移住定住施策と交流促進による協働のまちづくり」及び「各種福祉施策を充実するための財源確保」を喫緊の白馬村の重要課題と捉え、加えて少子高齢社会において、持続可能な地域づくりをしていく上で「ジェンダー平等」「若者の活躍」「多文化共生」の推進が重要になってくることに鑑み、それら地方創生を強力に推進する専門の人材を副村長として公募することとといたしました。
今回の公募による副村長が選任された場合には、すでに任用されている白馬村行政経験のある副村長との2人体制となります。
2人の副村長が、異なる専門分野やバックグラウンドを持つことから、多岐にわたる行政業務を分担することで政策等においてより良い意思決定が行えるようになることとなり、村政の効率的な運営と住民福祉の向上を実現していきます。
前回のブログでも記載しましたが、白馬村は国から地方交付税が交付される交付団体であることから、基幹産業である観光の活性化により税収が増えてもその分交付税が抑えられるため、行政としての歳入は大きく変わらない状況があります。しかしそうした状況の中で、毎年多額の除雪費や長野オリンピック・パラリンピック施設の維持管理費などを支出する必要があり、そうした支出がない他の自治体同様に福祉施策を充実していくためには、どうしても交付税算定に影響しない財源の確保や、DXなどを活用した経費の削減が必要となって来ます。
これまでもそうした取組には全庁的に努力して来ていますが、更なる住民福祉向上のために新たな体制の構築を目指します。
皆様には、ご理解・ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。

同日は、白馬南小学校と姉妹都市の河津町の河津小学校との交流会の開会式に参加しました。
静岡県河津町は、美しい太平洋を望む河津桜で有名な海沿いの町です。
一方白馬村は、雄大な北アルプスの山々に抱かれたパウダースノーや山岳観光地として有名な村です。
昨年は姉妹都市友好40周年で住民同士の特別な交流がありましたが、この小学校の児童たちの交流は毎年行われており、それぞれが持つ異なった魅力を互いに体験し、尊重し大切にしあう大変貴重な機会となっています。
毎年冬には河津小学校の児童が白馬に来てくださり、白馬南小学校の児童たちとスキーを通じた交流をしています。
こうした素晴らしい友好が今後も長く続いていくことを祈念しています。
引率いただきました先生方、会場・運営のご協力をいただきました皆様、ありがとうございました。
21日は、金沢大学において、金沢大学融合学域及び先端観光科学研究所と、観光イノベーションの促進を目的とした連携・協力に関する協定を締結しました。
白馬村と金沢大学融合学域及び先端観光科学研究所とは、昨年の冬、金沢大学と白馬高校との共同調査として、白馬村内で「Wi-Fiパケットセンサー」と「GPSロガー」を使用した観光動態の計測を行い、観光動態把握とデータサイエンスへの教育効果に関する研究を実施したことから、この度の協定を締結いただける運びとなりました。
白馬村では、すべてのお客様に白馬での滞在をご満喫いただくとともに、住民の快適な暮らしを守るため、官民一体となって取り組みを進めていますが、二次交通や駅前等の一時的な交通渋滞の発生などの課題があり、令和4年度より「白馬MaaSプロジェクト・チャレンジ白馬」を立ち上げ、信州大学を含む産官学一体となった課題解決に取り組んできています。
今回の金沢大学融合学域及び先端観光科学研究所との連携協定は、持続可能な観光地域づくりを目指す白馬村にとって、観光客の属性や人流データを取得して、過度な混雑の発生を回避し、住民・観光客それぞれの快適性と防災面などでの安全性を確保するための施策を講じたり、大学との連携による白馬高校をはじめとした人材育成の促進、観光による未来変革の研究による地域の発展と福祉の向上などを期待するものです。
金沢大学側では石川地方のインバウンド需要拡大や観光促進を目指しているとのことで、白馬村の事例で能登の復興に向けても参考になることがあれば幸いに思います。
白馬村としては、国内・海外全ての来訪者数の四季を通じた平準化や、そのための観光価値の創出等にも役立てたいと考えております。
今回の連携が、DX・GXの推進そしてEBPM(合理的根拠に基づく政策立案)により、住んでよし訪れてよしのまちづくりを目指していくための一助となればと思います。
協定締結にあたり、多大なるご尽力をいただきました皆様方に心より感謝申し上げます。
22日は、「B&G全国サミット」が東京で開催されました。
昨年に引き続き、本年も副会長を務めることとなりました。
また白馬村として12年連続の「特A」の表彰をいただきました。
お力添えいただいております皆様に、心より感謝申し上げます。
白馬村では先月B&G財団のご支援を受け、子ども第三の居場所「はくばのそらいろ」が開所しました。
また、本年は支援を受けて体育施設の改修も考えています。
今後も、青少年の健全育成と住民の健康増進、交流機会の創出のため、白馬村はもちろん、副会長として会長をお支えし、全国のためにも努力してまいりますので、宜しくお願いいたします。
23日は、東京で要望活動と企業版ふるさと納税のトップセールスをしました。
要望活動では、岸田文雄前総理の衆議院議員事務所を訪ね、持続可能な世界水準のマウンテンリゾートを目指す地域として課題となっている案件で、国に要望したい事項全般につき、首相時代の秘書官にご説明をし、要望書を手渡しました。
具体的には、以前税制調査会の小委員長にも要望した、以前から国にお願いして来ているリゾート地における急激な地価上昇により発生する地域住民への負担や地域行政への負担につき、その要因となるいくつかの項目の税制についての改正や対策、海外旅行者増加による車の運転や山岳エリアでの事故およびトラブル等に対する防止策、人材不足の解消に向けた対策等につき、大きく11項目を要望しました。
熱心にお話を聞いていただけ、課題の所在を認識していただくことが出来ました。
地方行政としても出来うる対策を進め、住民の皆様にとっても訪問者にとっても快適な地域づくりを引き続き推進してまいりたいと思います。
24日は、信州大学に行き、データに基づく白馬村の観光課題の把握とその解決について、ゼミ生たちの発表を聞き、総評を述べさせていただきました。
毎年この発表を聞くと、生徒たちが本当に熱心に白馬村のことを考えてくださっているのを有り難く感じると共に、大変的確な課題認識と素晴らしい解決策の提案となっていることに驚きます。
今回も、データを元にするのはもちろんですが、欲しいデータがない場合に、それに近いデータや組み合わせにより導き出しているといった客観かつクリエイティブな手法も用いられており、本当に感心しました。
発表内容を参考にさせていただき、今後の観光地域づくりに役立てていきたいと思います。
ゼミ生の皆さん、ありがとうございました。
28日から来年度予算の理事者査定が始まりました。
限りある財源を大切に、健全財政に努めながら、村民福祉の更なる向上に取り組んでまいります。
豊富な雪に恵まれたシーズン真っ最中の白馬をぜひご満喫ください。
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更新日:2025年01月31日