村長ブログ(令和7年6月2日)
5月下旬は、この時期にしては肌寒い日が多く、特に朝晩は上着が必要な時もありますので、お出掛けの際はご注意ください。
17日は、白馬村公民館主催の古文書講座に参加しました。
昨年までも開催されており、私もケーブルテレビ白馬の放送を通じて興味深く拝見していましたが、今回はスケジュールの都合がつきましたので、生の講座を受講することが出来、大変嬉しく思いました。
今回は「まくれまくれ!鰤がとんでく千国道」と題して、年の瀬前に糸魚川から松本へと、塩の道街道を通って鰤が大急ぎで運ばれていった歴史を、白馬村の沢渡地区の篠崎さんのお宅の古文書を元に読み解き、講師の福嶋先生に解説いただきました。
昔、祖父や祖母に聞いた話などを思い出しながら、講義内容との接点を見つけ出し、自分なりに当時の情景を思い浮かべながらお話を聞いてると、非常に楽しく、またどこか懐かしく温かい気持ちになります。
当地域の豊かな歴史を現代に語り継いでくださっている皆様や、古文書を保管してくださっている皆様に、心より感謝申し上げます。
今年は全4回の開催で、次回は7月12日となりますので、ご興味のあります方は是非ご参加ください。
23日は、大北地域の市町村で実施している毎年恒例の【大北地区森林祭】が開催されました。
今年は大町市の運動公園内が会場となり、気持ちの良い気候の中、みどりの少年団や関係者の皆様、一般参加の方々とオオヤマザクラやヤマモミジ、ケヤキなどを植樹しました。
主催者や来賓の皆さまの挨拶の中で、木や森林の役割や大切さが参加者に伝えられ、特に未来を担うみどりの少年団の子ども達に分かりやすくお話しされている姿が印象的で、この森林祭の意義を感じました。
また、みどりの少年団によって「みどりの宣言」が行われ、豊かな自然環境を未来へと受け継いでいく気持ちを、世代を超えて全ての参加者が共にしました。
白馬村では、5年ほど前からナラ枯れ被害が発生しております。専門家によりますと、被害木を伐倒燻蒸したり、まだ被害にあってない木に薬剤を樹幹注入するなどして、一定程度の被害拡大防止にはなるものの、完全に防ぐことは出来ず、ナラの木は20年ほどのサイクルで切って使用し、循環させることが重要とのことです。
急峻地の伐採等は現実的に不可能ですが、こうした活動を通じて可能な森林循環を今後も実施していく一助になればと思います。
主催いただきました皆様、ご参加くださった皆様、大変ありがとうございました。
なお、令和7年度から創設した、樹木所有者の適正管理の促進を目的とした「支障木の伐採や森林病害虫の防除に係る補助金事業」は予算額に達し、受付終了となりました。今後も林業の推進や環境保全に村としても支援してまいります。
24日は、今年で9年目を迎える白馬八方の日本酒「黒菱」の酒づくりプロジェクトに参加しました。
一本桜で有名な田んぼとアルプスの景色が美しい野平地区で、地域の皆さんや白馬高校生、一般参加の皆さんと共に、手植えによる酒米の田植え体験。
国連世界観光機関の【ベスト・ツーリズム・ビレッジ】認証取得の際、評価項目に「観光開発とバリューチェーンの評価」があり、そのうち満たす必要のある[地域のガストロノミーや伝統的な食文化の推進]の項目において、この田植え・稲刈りツアーを一例として挙げさせていただきました。
地域産業である農業を推進し、農産物を活用して観光を通じた地域ならではの食を創出するこのツアーは、まさにサステナブルな観光のモデル事業であり、主催いただいております八方尾根観光協会やご協力いただいている野平地区の皆様に心より感謝申し上げます。
森林祭もそうでしたが、屋外の新鮮な空気の中で新たな緑を植える作業は本当に気持ちがよく、ご一緒させていただけましたことを大変嬉しく思いました。
【ベスト・ツーリズム・ビレッジ】で評価された白馬の魅力や価値等をHPにまとめてありますので、白馬を訪れる皆様や、白馬で観光に関わる皆様にも是非ご覧いただき、貴重な価値ある地域資源を大切に活用・保全・継承していけますようご協力をお願いいたします。
白馬村がUN Tourismベスト・ツーリズム・ビレッジに選出されました
※この写真は撮影可なステージ間のMCコーナーのものです
25日は、【HAKUBA ヤッホーフェスティバル】の最終日に伺いました。
一青窈さんと再結成したキマグレンさんのステージを観ることができ、感動と元気を沢山いただきました。
今年で5年目となる天空の野外音楽フェスティバル。
すっかりこの季節の白馬のイベントとして有名になりました。
会場では地元の方たちにも多くお会いでき、皆さんと音楽を通じて感動を共にする素敵な時間を過ごすことが出来ました。
主催者ならびに出演者はじめ開催にご協力いただきました皆様、スポンサーの皆様、ご参加くださいました皆様、大変ありがとうございました。
26日は、5月4日をもってご退職された前白馬村議会議員の皆様に、感謝状を贈らせていただきました。
議員の皆様は、1期から3期まで在職されていた期間はそれぞれですが、いずれの皆様も住民代表として、高い使命感を持ち、白馬村の発展と村民福祉向上のために、献身的にご尽力をされましたことに心より敬意を表し、深く感謝申し上げます。
特にこの数年間はコロナ禍という人類史上でも大きな課題に直面し、観光業に携わる住民が多い白馬村においては大きな危機でありましたが、議員の皆様がたのお力添えで乗り越えることができ、また一昨年発生した黒豆沢土砂災害においても、怪我人等なく、早期の復興を進めて来られましたことは、議員の皆様のご協力によるものと、大変有り難く感じております。
改めて、在職中のご功績に感謝申し上げるところであります。
今後のご活躍を祈念申し上げますとともに、引き続き新たなお立場でも白馬村の村政運営にご尽力いただければ幸いに存じます。
同日は、「戦後80年がやってくる」の講座が開講しました。
戦後80年となる本年、二度と戦争の惨禍を繰り返すことのないよう戦争体験の教訓を次の世代へと伝えます。
田中欣一先生を講師に迎え、全4回の講義を開催します。
次回は6月23日開催です。
歴史から学び、平和を未来へ繋ぐため、多くの皆様のご参加をお待ちしております。
同日は、南極地域観測隊に隊員として参加された白馬村の山岸慎英さんが、村長室にお越しくださり、南極での活動を報告してくださいました。
山岸さんは、国際山岳ガイドであり、これまで世界各国の山々を経験して培われた知識や技術が、南極地域観測隊の活動でも大いに活かされたとのことでした。
普段伺うことの出来ない南極観測船「しらせ」の様子や昭和基地や南極での活動など、貴重な体験を写真や映像を交えてお話しくださいました。
気象や大気、雪氷、地質、宇宙物理、生物、海洋など日本にとって大変重要な観測を行うための部隊において、白馬村出身者が活躍したことを大変誇らしく思い、山岸さんのご功績に深く敬意を表します。
ご報告とともに、南極の氷山から採取した氷と南極観測船しらせの乗組員の帽子を白馬村にくださいました。
氷を展示するのは難しそうですが、写真に撮るなどして、村民の皆様にもご覧いただけるように考えたいと思います。
大変貴重な品をありがとうございます。
今後、山岸さんの活動を地域の皆さんに知っていただく機会なども作れればと思います。
お越しいただき誠にありがとうございました。
29日、30日は東京で、「全国治水砂防協会運営総会」ならびに「全国防災協会定時総会」が開催されました。
総会では、昨年9月に発生した奥能登地方の豪雨災害の事例も紹介され、また今年も出水期を控え、防災減災のための整備の促進やそのための予算確保、災害発生時の生命を守るための避難行動や避難環境整備について、必要性や具体策につき学び共有し、予算要望をしました。
毎回お願いしていますが、線状降水帯の影響により昨今、土砂崩れ等が毎年頻発しています。
国・県・村でも連携して安心・安全な地域づくりのため、砂防事業等を推進しておりますが、改めて「白馬村防災マップ・ハザードマップ」を必ずご確認いただき、早めの行動を心掛けるようお願いします。
東京滞在中は、「全国源流の里協議総会」及び「源流を守り国土保全を推進する市町村連盟総会」も開催されました。
気候変動の影響もあり、日本海へ注ぐ姫川水系の源流である白馬村の「姫川源流」と、隣接する湿地帯「親海(およみ)湿原」も、植生の変化や湿地の陸地化が進み、豊かな生態系の存続が脅かされています。
白馬村では、地域住民参加型の生物多様性回復プロジェクトを開始し、ネイチャーポジティブに向け取り組んでいます。
現在【はくばいきものラボ】では、生物多様性回復プロジェクトに使用する落葉広葉樹の落ち葉を集めていますので、皆様のご協力をお願いいたします。
【はくばいきものラボ】生物多様性回復プロジェクトに使用する落葉広葉樹の落ち葉を集めています
31日は、「第59回貞逸祭・白馬連峰開山祭」が執り行われました。
今年もいよいよ登山シーズンが始まります。多くの皆さんに安全に雄大な山々や可憐な高山植物を楽しんでいただきたいと思っております。
昨年は、夏のトップシーズンを待たずして、大雪渓ルートが通行止めとなり、その後も大雨の影響により白馬鑓温泉ルートが通行止めとなったり、猿倉駐車場が使用できなくなったりと、気候変動の影響をまざまざと見せつけられる時代となっています。
この度の開山祭も、例年実施している猿倉駐車場が亀裂の影響で使用できず、手前の県道にも一部亀裂が見つかり現在調査をしていることから、山麓での開催となり、記念トレッキングツアーも中止となりました。
長野県には、1日も早い復旧に向け取り組んでいただいております。
今後の登山情報などは、白馬村観光公式ホームページにて随時更新させていただきます。
また、同日から八方尾根のグリーンシーズン営業もスタートしました。
梅雨入り前の白馬村は、とても穏やかで心地の良い気候です。
ぜひお出掛けください。
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総務課 総務係
〒399-9393
長野県北安曇郡白馬村大字北城7025
電話番号:0261-72-7002 ファックス:0261-72-7001
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更新日:2025年06月02日